2019/04/08
不動産投資で今は新築が熱いとお伝えしてきましたが
新築を建てるときには絶対に注意してほしいポイントがあります。
一つずつお話ししていきますね、まずは ①境界に注意しましょう!です。
Q境界とは?
境界とは、2つの意味があります。
1つは、不動産登記簿に登記された土地と土地の境目という意味です。
これを公法上の境界といいます。
法律的な意味での境界はこちらの意味です。
もう1つは、所有権と所有権の境目という意味です。
これを所有権界といいます。
これも境界と呼ばれることがありますが、紛らわしいのでここでは所有権界と呼びます。
Q公法上の境界と所有権界が一致しない場合はあるのか?
一般的には一致します。
しかし、例えば、土地の一部を時効取得した場合や、土地の一部のみ売却した場合などには、登記簿上の土地の一部の所有権が移転することになり、公法上の境界と所有権界がずれることがあり得ます。
Q 土地を購入するときには何を確認すればよい?
通常、買主としては、売り主に境界の確定をもとめます。
売り主は、隣地所有者の立ち合いのもと、正しい境界線を確認し、境界標を設置するのが通常です。
Q 境界標とはどういうものですか?
境界標とは、コンクリートなどで作られた杭で、簡単には劣化せず、抜けないようになっているものです。
Q境界を確定する方法は?
土地の境界が不明な場合は、
①裁判所で境界確定訴訟を行うか、又は、②法務局で筆界特定制度を利用することになります。
Q売り主と隣地所有者が、境界について意見が一致しないときはどうしたらいいか?
境界確定訴訟などにより解決する必要がある。
しかし、境界確定訴訟には時間がかかるので、訴訟による解決を待てない場合には、売り主の責任で解決することを条件として土地を購入することも考えられます。
境界線を確定できない土地については、買主が敬遠するので、その分安く仕入れることができます。そのメリットとリスクをよく考えて購入を検討するのが良いでしょう。
Q隣地所有者との境界に関する合意・協定の効力は?
公法上の境界は、土地の所有者同士であっても、勝手に変えることはできません。
ですので、境界に関する合意・協定の効力は、所有権界に関する合意という効力になります。
後で、隣地所有者から、違う境界を主張されたとしても、境界に関する合意・協定があれば、所有権界として合意したという効力があり、紛争を防止するには強力な効果があります。